大腸カメラとは
大腸の内腔を観察し、病変の有無を調べる検査のことを大腸内視鏡、正式には下部消化管内視鏡検査といいます。一般には大腸カメラと呼ばれ、大腸や直腸、回腸(小腸)などの内部を直接観察するための検査です。大腸カメラは、スコープの先端に小型カメラと照明が内蔵され、内視鏡の本体とスコープ(細長いチューブ)に分かれています。
スコープの長さは約130cmあり、直径は約12mmです。肛門から挿入し、全大腸を観察することができます。腸内をリアルタイムでモニターに映し出しながら、腫瘍や炎症、ポリープの有無を確認します。検査時間は観察のみであれば約15分~30分ですが、検査後お休みしていただく場合もあるため、2~3時間ほどかかります。ポリープや腫瘍などの疑わしい病変があれば、一部を採取して顕微鏡で詳細を調べる検査(生検)を行います。発見したポリープが内視鏡で切除可能な場合、その場で切除(日帰り手術)することもあります。
なお大腸カメラでは、検査機器の挿入時に空気も一緒に入り込み、それが原因で腹痛や嘔気になることがあります。その対策として当クリニックでは内視鏡を挿入する際に炭酸ガスを送気に使用しています。炭酸ガスは、空気よりも腸管に吸収されやすいため、腹痛やお腹のハリなどの症状が空気と比較して和らぎやすくなります。また、検査で不安のある方や疼痛のつらい方には鎮静剤を使用することができます。うつらうつらした状態での検査を行えるので痛みやハリなどの症状は感じにくくなります。
以下のような症状に心当たりがある方は、大腸カメラによる検査を受けてみることをお勧めします。
- 便潜血検査で陽性反応が出た
- 血便がある
- 便秘や下痢などの便通異常が続いている
- 以前、ポリープを摘出したことがある
- 腹痛や腹部膨満感がある
- 便が細い
- 40歳を過ぎ、一度も大腸がん検診を受けたことがない
なお大腸カメラによる検査で発見されやすい病気には次のようなものがあります。
大腸カメラ検査の流れ
大変申し訳ございませんが、現在まだ直接カメラの予約ができません。ご迷惑をおかけいたしますが、今しばらくお待ち下さい。
大腸検査を希望される方は、事前にホームページからご希望の検査日時に予約を行ってください。検査の1週間前までには一度受診していただき、外来受診も必要となります。そのため検査日の予約とともに外来受診もご予約をお願いします。
事前に外来の受診が必要となります
大腸カメラ検査の前に一度当クリニックの外来をご受診ください。医師による診察の結果、検査を受けることに問題がなければ、検査当日の説明を受けて後日検査になります。事前に採血による感染症検査(B型肝炎ウイルス 等)を行うほか、常用薬のある方は受診時に申し出るか、お薬手帳をご持参されるようにしてください。そのほか、大腸検査をするにあたっての注意事項(下剤の使用、前日の食事 等)の説明などもいたします。
検査前日の注意点
水分を多めにとるようにしてください。夕食時は、できるだけ消化の良いもの(ご飯(白米)、パン、うどん、白身魚、豆腐 等)で軽めに済ませます。なお食事で避けて欲しいのは、食物繊維が豊富な食品など検査に支障をきたすものです。具体的には、きのこ類、海藻類、野菜、種のある果物、高脂肪食などです。21時までには食事を終え、眠りにつく前に下剤をコップ一杯の水に溶かしてすべてを飲み干すようにしてください。
検査日当日
起床後は検査が終了するまで絶食となります(お茶や水を飲むことに関しては制限ありません)。常用薬に関しては、医師から制限されていないものであれば服用します。なお、検査時に鎮静剤を使用するのであれば、ご自身の運転(車、バイク、自転車 等)による来院は控えてください。
大腸カメラの検査を実施する流れ
-
- 1.事前の診察
- 検査を希望される方は、まず医師による診察を受けてください。診察で問題がなければ検査日時を予約します。また事前に採血による感染症検査(B型肝炎ウイルス 等)を行うほか、常用薬のある方は受診時に申し出てください。大腸検査をするにあたっての注意事項(下剤の使用、前日の食事 等)の説明などもいたします。
-
- 2.検査前日
- 水分を多めに摂り、21時までには食事を終え、眠りにつく前に下剤をコップ一杯の水に溶かしてすべてを飲み干すようにしてください。夕食時は、できるだけ消化の良いもので軽めに済ませます。具体的にはご飯(白米)、パン、うどん、白身魚、豆腐などです。また、食物繊維が豊富な食品などは検査に支障をきたすため、さけてください。きのこ類、海藻類、野菜、種のある果物、高脂肪食などが挙げられます。21時までには食事を終え、下剤をコップ一杯の水に溶かして眠りにつく前にすべてを飲み干すようにしてください。常用薬の服用は医師の指示に従ってください。
-
- 3. 当日
- 起床後は検査が終了するまで絶食していただきます。お茶や水を飲むことに関しては制限ありません。常用薬に関しては、医師の指示通りに摂取してください。
-
- 4.下剤を飲む
- 検査をしやすくするために腸の中をきれいにします。そのためには、下剤を服用していきます。水で薄めて服用していきますが、量としては2リットル程度飲むことになります。その間は、トイレに往復することになりますが、便の色が透明になれば、検査のできる状態が整ったことになります。 検査時に鎮静剤を使用するのであれば、ご自身の運転による来院は控えてください。
-
- 5.診察・検査開始
- 来院時、大腸カメラを行える体調であるか診察し、検査可能であれば検査着に着替えます。鎮静剤をご希望の方は投与いたします。検査開始にあたっては、左側を向いて「くの字」のような状態で横になります。肛門から大腸カメラを挿入し、大腸内腔などの様子を観察します。
-
- 6.検査終了
- 大腸や小腸の一部の内腔を観察し終えれば、検査は終了です。個人差はありますが、観察のみであれば、15〜30分程度で終了します。 鎮静剤を使用した場合、その効果が切れる状態になるまで、院内で30分~1時間程度はお休みいただきます。検査終了後1時間以上経過してから、食事していただけます。なお、入浴はシャワーのみが望ましく、激しい運動もお控えください。